hello and goodbye

クスノキマリの『こんにちは そして さようなら』（hello and good bye：2010,油彩,カンヴァス)。
これまで二番目に好きな絵だったのだけど、最近は一番気分な絵。

（これまでの一番は『墓標はここにある』（GRAVE MARKER）。鑑賞者と正対する駝鳥。栗山千明さんがドラマで演じた絵描きの卵が描いたモノとしてTVにもチラリした。）

展示のキュレーションをしたときに、作品のタイトルも一緒に考えたのだけど、鹿との邂逅って、自然の中ではあまりに一瞬。でも敢て、「そして（and）」を入れた。
去る間際の世界が無音になるあの感じ。
別れまで含めて貴重な出会いの経験なのだ。

分かり合えることなんて、きっと欠片ほども無いのだけど、
互いの存在を認識しあっただけで、此方には静かな高揚感がある。

そして彼（彼女？）の森での営みを想像するたびに豊かな気持ちになれる。


人同士も、お互い全てを分かりきることなどないのだけど、
幾ばくか心が通じ合い、
きっと元気で過ごしている事を願い、
それを自身の糧にする関係ってあると思う。



BGM
toe　『グッドバイ Album Ver. Feat toki asako』





訳詞は覚書

本当に分かり合えることなどないし　

家に篭って　口を開くこともない

元来、人は躁なんだ　

他人（ひと）のことを知りたくて寝る間もない

思っていたより事は複雑だけど

僕は既に知っている

始まりと終わりはイコールだ

元来、人は躁なんだ　

他人（ひと）のことを知りたくて寝る間もない

うまく届かないんだ　

また　次の不安か？

引き裂かれて、閉ざされる

その先はないんだ